格安simの特徴(格安シム解説)

photo by Nova

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格安simと言われて、それが何であるかをすぐにわかる人は、かなりの情報通だろうと思います。私自身どうやって使うのか、あるいは使えるのかを相当悩みましたので、改めてわかりづらいと思うところを解説していきます。私が実際にどのように使っているかは、ブログの記事を最初から追っていただければわかると思います。

スマートフォンを手に入れる場合、普通であればキャリア(docomoやau、SoftBankなどの携帯電話会社)と契約し、その際にスマートフォンを同時に購入して、その端末代金も含めた支払い方法を決定すると思います。そしてまた、端末と同時に電話番号も付与されて、その電話番号情報の記録されたsim(シム)カードを、新しく購入したスマホに装填するはずです。今までガラケーだった人は、それまで使っていたsimは新しいスマホには使えないでしょうから、電話番号はそのまま移行出来ても、スマートフォン用の新しいsimを提供されるはずです。

それと全く同じ形状で、先ほどの携帯電話会社からではなくて、MVNOと呼ばれる仮想移動体通信事業者からデータ通信専用に販売されているものが、このサイトでよく取り上げている格安simと呼ばれるものです。simそのものは携帯電話会社ごとに呼び名は違っても、内容的には同じなので、今まで3G端末の携帯電話を使っていた人ならわかると思います。

MVNOからsimを購入するというのは、例えて言うと、docomo(MNO)が回線の切り売りをしていて、それを仕入れて販売している会社がMVNOで、そこから通信サービスを買うというイメージでしょうか。MVNEというのもあるのですが、それは謂わば仲卸です。IIJなどは直接エンドユーザーにもsimを提供していますが、ビックカメラやExcite、hi-hoなどにもサービス(MNOとの交渉や回線調達、端末の調達、課金やサービスのためのシステム構築)を提供しています。ですから、docomoと契約するのはいわば工場直販、MVNEと契約するのは卸売直売、MVNOとの契約が普通の小売販売といったところでしょうか。普通なら生産者に近いほどお得に買えるはずですが、必ずしもそうなっていないのが面白いところです。

先ほどsimが同じ形状と書きましたが、docomoが回線と通信網を提供しているので、基本的にはdocomo simです。ただし、docomoと契約するわけではないので、docomo独自のサービス(例えばSPメール)は殆ど使えません。

ただ、端末はdocomo用端末と一部のシムフリー機が使えます。本来ならシムフリー機は全部使えて良さそうですが、海外製品などの場合は微妙に相性もあるようなので(※)、MVNO各社のサイトで動作確認をした方が良いようです。一方、docomo端末は、docomo専用サービスが使えなくても、販売するときにはすでにアプリが組み込まれていて、その殆どが普通の方法ではアンインストールすることが出来ませんので、最初からその分のメモリーが使用されているというデメリットがあります。

以上を踏まえた上で、格安simの特徴を改めて上げると、

  • 多くがデータ通信専用である(近頃は音声通話機能付きのsimも増えてきている)
  • 通信速度やデータ通信量に制限がある(通常キャリアのものに比べて遅い、あるいは最大通信量が少ない)
  • SMS(ショートメール)に対応していないものが多い(SMS機能付きのsimも増えてきている)
  • 契約期間の制限が緩い、もしくは無い

※ 海外向けの製品で、技適マーク(技術基準適合証明、もしくは技術基準適合認定)を受けていないスマートフォンは、日本国内での使用を禁じられています。

 

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