性能怪獣「Zenfone2」

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 さて、前回あまりの残念さから、思わず「高いよ!ASUSさん」と言ってしまいましたが、その性能を考えた時に本当に価格が高いのかと言えば、国産品と比べてもこれは「相当安い」と言えるでしょう。まあ「VAIO® Phone」は論外として、イオンから同時に発表されたSONYの「Xperia J1 Compact」と比較しても、スペック的にかなり優れているにも関わらず、価格はそれよりもだいぶ抑えられています。

いわゆる情強の人から見てありえない価格の「VAIO® Phone」でも、イオンクレジットカードで2年間24回払いで購入すれば、通信量込みで月々3,200円(高速1GB/月)くらいから4,300円(高速無制限)くらいで買えるわけですから、それほどの割高には感じない人もいるでしょう。そう考えれば、ほぼ同等の価格ではるかにスペックに優るZenfone2の値段が高いなどと言ってはバチが当たるというものです。もっとも、最初から比較対象が間違っているような気がしなくもありませんが、それでも国内メーカーが単独で太刀打ち出来るコスパではないように思います。これのライバル機になると考えられるのはiPhone6Nexus6になるでしょうが、それらと比べても破格の安さです。

それではZenfone2の性能を見ていきましょう。

製品名
ZenFone™2 (ZE551ML)
型番ZE551ML-BK64S4ZE551ML-BK32S4ZE551ML-BK32
本体カラー
ブラック レッド ゴールド グレー
プラットフォーム(OS)
Android™5.0
プロセッサープロセッサー名
インテル®Atom™プロセッサー Z3580
インテル®Atom™プロセッサー Z3560
動作周波数
2.33GHz
1.83GHz
メインメモリ搭載容量
4GB
2GB
仕様
LPDDR3
表示機能液晶ディスプレイ
5.5型ワイド TFTカラータッチスクリーン IPS液晶 (LEDバックライト)
解像度
1,920×1,080ドット (フルHD)
グラフィックス機能
PowerVR G6430
記録装置eMMC 64GB
32GB
ASUS WebStorageサービス
5GB (永久無料版)
Googleドライブ
100GB (2年間無料版)
サウンド機能スピーカー
スピーカー内蔵
マイク
デジタルマイク内蔵
Webカメラ
1,300万画素Webカメラ内蔵 (アウトカメラ)
500万画素Webカメラ内蔵 (インカメラ)
センサ
GPS(GLONASSサポート)、加速度センサ、近接センサ、電子コンパス、光センサ、磁気センサ、ジャイロスコープ、NFC
通信機能無線LAN
IEEE802.11a/b/g/n/ac (周波数帯域:2.4GHz/5GHz)
BluetoothR機能
Bluetooth®4.0
通信方式LTE
2,100(1), 1,900(2), 1,800(3), 1,700/2,100(4), 850(5), 800(6), 900(8), 1,700(9), 800(18), 800(19), 700(28) MHz
W-CDMA (HSPA+)
2,100(1), 1,900(2), 850(5), 800(6), 900(8) MHz
GSM/EDGE
850/900/1,800/1,900MHz
入力機能ポインティングデバイス
10点マルチタッチ・スクリーン (静電容量方式)
インターフェースUSBポート
microUSB×1
SIMカードスロット
microSIMスロット×2
カードリーダー
microSDXCメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDメモリーカード
オーディオ
マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1
電源
USB ACアダプターまたはリチウムポリマーバッテリー
バッテリー駆動時間Wi-Fi
約10.2時間
モバイル通信時
約8.5時間
連続通話時間
約1144分 (3G)
連続待受時間
約294時間 (3G)約267時間 (LTE)
バッテリー充電時間
約2.2時間
約3.4時間
バッテリー容量
3,000mAh
消費電力
最大約18W
最大約7W
サイズ
高さ約152.5mm×幅約77.2mm×奥行き約3.9mm~10.9mm
質量
約170g
価格54,864円 (税込)49,464円(税込)38,664円(税込)

上記の表の型番におけるBKはカラーがブラックのものです。レッドはRD、ゴールドはGD、グレーはGYと色の違いによってBK部分がそれぞれ変わりますが、上の表では便宜上型番はBKで統一しました。

今回日本で発売されるZenfone2は全部で3機種。大きな違いはプロセッサと搭載メインメモリ、それとeMMCの容量の差です。ZE551ML-BK64S4とZE551ML-BK32S4の上位2機種の差はeMMCが64GBと32GBの差、上位2機種(64S4と32S4)と下位のZE551ML-BK32との差は、主にプロセッサの性能とメインメモリの差ですが、同梱される充電アダプタにも違いがあるようですね。64S4と32S4の差は記憶容量の違いだけなので、その分をメモリーカードで補える場合には、無理に64GBを入手する必要もなさそうです。発売も最上位機種の64S4は5月下旬と多少遅れるようです。

主な特徴を見て行きましょう。デザインは禅の精神が宿るプレミアムデザインということで、洗練された中にも落ち着きを感じさせる上質なデザインですね。2015年iFデザイン賞を受賞しているそうです。背面は丸みを帯びた滑らかなシルエット。最薄部は約3.9mmで手に取った時のフィット感も良さそうです。スピン加工やヘアライン加工も、華美になり過ぎず高級感を醸し出します。交換式の背面パネル「Fusion series」「Illusion Series」も用意しているようです。この辺は好みが分かれそうですが、個性を出すという意味では良いのでしょう。

ボリュームボタンがカメラのレンズ下に配置されているんですが、これはカバーを装着した時の操作性はどうなんでしょうね。多少扱いづらい感じがしなくもありません。ただ、手に持った時に普通に指が当たってしまう、とんでもない位置についてるスマホもありますからね。この位置ならその心配はないでしょう。

ディスプレイが5.5インチと大きいですがベゼル幅が約3.3㎜と狭いので、ボディサイズは約77.2(幅)×152.5(高さ)×10.9(奥行き・最厚部)ミリと、ほぼ5インチのボディの中に収まっています。画面解像度がフルHD(1080×1920ピクセル)というのもいいですね。しかも、タッチパネルは60ミリ秒の高反応速度のものを採用し、ほとんどタイムラグのない操作を実現したとあります。タッチ感度は快適な操作性に直結しますからね。裏を返せば、それが悪ければストレスの原因になりますから非常に重要な要素です。

さて、今回Zenfone2の一番の特徴と言えば、スマートフォンでは世界初となる4GBメモリと、これまたスマートフォンでは日本初となるインテルCPU「Atom™プロセッサー Z3580とZ3560」を搭載していることでしょう。この大容量メモリーとCPU、Lolipopの組み合わせがどうかというところですね。現行ではOSの都合で4GBの全容量を使うことはできないらしく、今後のOSのアップデートによって使えるようになるということなので、ある意味進化途中でもあるわけですね。

他にはカメラ性能、急速充電技術の向上と細かく見ていけばキリが無いほどまさに性能怪獣(パフォーマンスモンスター)となっています。冒頭に書いたように性能から見た価格は非常に安いもので、スマホに5万円という価格をかけられる人は、間違いなく「買い」の1台でしょう。すでに「格安スマホ」として売りに出しているMVNOもありますが、今後さらに増えると思いますので、一括で購入するのが難しい人はそちらを検討されるのも良いかと思います。

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