ZenPad S8.0とMeMO Pad 7 ME572CLの比較

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スタイラスペンに翻弄されながら少し間が空きましたが、ZenPad S8.0レビューの3回目です。先日、ZenPad8やZenPad10も発売されましたね。今回は新しくやってきたZenPad S8.0と今まで私が使ってきたMeMO Pad 7 ME572CLとを比較していこうと思います。ところで、今回発売されたZenPadの中に7インチタブレットの「ASUS ZenPad 7.0」(Z370C)というのがあるんですが、これが日本で発売されるというのは知りませんでした。MeMO PAD7の後継になるんでしょうかね。

それでは早速比較です。

ZenPad S8.0 vs MeMO Pad 7 ME572CL

まずは大きさから。

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右が「ZenPad S8.0」、左が「MeMO Pad 7 ME572CL」になります。こうしてみると、7.9型のZenPadと7型のMeMO PADで、縦の長さはそれほど違わないというのがお分かりになるかと思います。ただ、横幅が広い分だけZenPadの方がだいぶ大きく見えますね。

ディスプレイについて (「VisualMaster」の性能)

では、ディスプレイの大きさはどうなんだというと、こんな感じになります。

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ZenPadの方がかなり大きく見えるのではないでしょうか。写真と実物では往々にして印象が違ったりしますが、実際の見た目もこれくらいの違いを感じます。

では液晶の美しさはどうなのかというと、これは写真ではわかりづらいと思いますが、断然とまではいかないものの、発色や深みなども加えてZenPadの方が若干良い気がします。ただし、上の写真でZenPad S8.0の方が明るく見えているのは、ZenPad S8.0の方は明るさを自動調整にしているのに対し、MeMO Pad 7 ME572CLの方は、(これまでも不具合として散々言われてきましたが)自動調整を使うと液晶の明るさが頻繁に変わってチラついてしまうので切ってある、というのが一因かも知れません。ただ、ZenPadの方は、明るさだけでなく、コントラストとシャープネスを自動調整する映像テクノロジー「VisualMaster」を搭載していますから、その威力を発揮していると言えるのかも知れません。

もっとも、通常は画面が大きいほうがインパクトもあるので、その分綺麗に見えるというのはあるかと思います。元々MeMO PAD7は解像度が高めですし、どちらもデモ写真やビデオを見る限りでは十分綺麗です。しかし、上のMeMO PADにはディスプレイに100均の保護フィルムが貼ってありますので、それで多少見映えが落ちていないとも限りません。ただ、パッと見ZenPadの方が綺麗に見えるということです。

音質について (「DTS-HD Premium Sound」の迫力)

では、今回発売されたZenPadシリーズのもう一つの売りである、「DTS-HD Premium Sound」の音質はどうか。スピーカーで聞くよりも、ヘッドフォンで聞いたほうがよりわかりやすかったですが、これはもう断然ZenPadの方が良いです。スピーカーで聞いてもフロントステレオスピーカーのZenPadの方が良いには違いないんですが、いかんせんこのサイズですから、心と身体に響く迫力の重低音などは望むべくもありません。ただし、音質は非常にクリアです。

実はMeMO PADのステレオスピーカーも今までは結構良い音を出してるなと思って聞いていました。ただ、それよりも良いのは間違いないので、ここではフロントステレオスピーカーの優位性も相俟って、dtsサウンドの性能がより発揮されていると言えるでしょう。MeMO PAD7の方はサイドスピーカーですから、ZenPadに比べて多少音がくぐもって聞こえてしまうんですね。ただそれは、ZenPad S8.0の音を聞いて初めて気が付いたことです。しかし聴き比べた時には、これは誰が聞いても間違いなくZenPadに軍配を上げると思います。それくらいの差があります。

さらに圧巻なのは、ヘッドフォンで聴いた時です。これはそれこそ迫力の重低音に包まれます。MeMO PADの音がおもちゃに思えるほど本格的な音が出ます。今まで聞き慣れていた音楽が、実はこういう音を出していたんだという新たな発見がありました。ですので、アプリケーションにもそれなりの音楽プレイヤーを使用した方が良いでしょう。

写真画質について

音質と違って、これは撮った写真を見ればわかりますね。正直、以前京都に行った時に比較したのを最後に、もう画質比較をすることはないだろうと思っていたんですが、こればかりは比べてみないとなかなかわからないし、逆に比べれば一目瞭然なので、出来るだけ同じ条件で撮ってみました。オリジナルサイズじゃないと正確な比較は出来ないだろうということで、例によって多少サイズが大きくなっていますのでご注意ください。なお、オリジナルの画像が見たい場合には、右クリックからリンク先の画像を別のタブかウインドウで開くようにしてください。

ZenPad S8.0

ZenPad S8.0

MeMO Pad 7 ME572CL

MeMO Pad 7 ME572CL

ZenPad S8.0

ZenPad S8.0

MeMO Pad 7 ME572CL

MeMO Pad 7 ME572CL

色味はMeMO PAD7の方がだいぶ青みがかっているのに比べ、ZenPad S8.0の方が自然な色合いで出ていますね。かなり質感も出ているんじゃないかと思います。ただ、遠景に関しては、拡大すると相変わらず油絵みたいな潰れた描写になってしまうのは、きっとASUS製カメラの特性ですね。

私の個人的な考えとしては、タブレットはデジカメ代わりとして写真撮影に使う必要はない、もしくは向かないと思っています。カメラ機能はもちろん無いよりもあった方が良いには違いないんですが、それは他に使えるものがない時の急場しのぎ程度で良いのではないかと思っています。あるいは、ウェブカメラ用として使うインカメラだけでも良いのではないかとすら思っています。

理由は当然、撮影のしづらさです。撮影後の画像を確認するには大きなタブレットは有利には違いないんですが、あとからPCで確認するのであれば、その場での確認はさほど重要ではないと思っているわけです。最近では、PCを持っていない若者も多いということではありますが、やはり撮影に適しているのは、せいぜいスマホサイズまでではないでしょうか。

今回撮影するにあたっては、最初の写真に写っているクラッチバックのように本体を持ち歩ける「Zen Clutch」ケースに装着したままだったんですが、このケースはディスプレイの蓋になっている合わせ部分を裏側に折りこむと、見事にカメラレンズを塞いでしまいます。ですので、レンズ穴に被らないようにするには、その部分は折り返さずに持つか、ブラブラさせておかないとなりません。その状態がいかに撮影に適していないかというのは、容易に想像していただけるかと思います。仮に撮影を主眼にしてこのタブレットを持ち歩くとしたら、裸で持ち歩くか、ディスプレイ側を覆わないタイプのカバーにするか、あるいはディスプレイ側のカバーを裏側に織り込んでも、カメラレンズを塞がないものを付ける外はありません。そうなるとケースの選択肢もかなり限られてしまいます。

さて、本来このタブレットの醍醐味は、「Z Stylus」というスタイラスペンを使った利用法です。どうすればその利便性を伝えられるのかと自分なりに模索していたら、今回更新が遅れてしまったわけですが、実はいまだに有効な方法を思いつきません。ただ、どんな具合なのかというのはぜひともお伝えしないとならないので、少し時間はかかるかもしれませんが、そのうちやりたいと思います。

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