携帯料金は本当に安くなるのか

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例の総務省の有識者会議ですが、利用が少ない人向けに5000円以下の料金プランを提供することなどを求めた報告書を16日にとりまとめました。

提言の主な内容は、

  1. ライトユーザー向けプランの拡充
  2. ゼロ円・キャッシュバックの廃止
  3. 格安スマホの振興・中古スマホ市場の拡大

となっています。

上記についてそれぞれ考察していくと、まず1番目のライトユーザー向けプランの拡充というのは、今まで月々のパケット使用量が1GBにも満たない人も、フルに7GBくらい使う人も、同じ利用料金を取られるのは不平等だからというのがその理由です。使いたくても使えない、あるいはそれほど使う機会も無い人にとっては、まさに割り勘負け状態ですから、これはたしかに不公平です。上限が設定してあって、契約者全員がその上限まで使っても儲かる料金設定なら、そこはやはり細分化して各々の利用者に優しい設定にするべきでしょう。

ただ、言及されているのがデータ通信部分であって、通話料金プランについては今回は特に指摘がないようですね。これについては先に携帯会社、例えばauのスーパーカケホのように、従来プランよりも安いプランを提供しているから良しとしたのでしょうか。私のように殆ど電話をかけない人間にとっては、安いプランでも月々1,700円ですから、これが安いと言えるのかどうかは正直疑問です。

次のゼロ円・キャッシュバックの廃止ですが、これは元々携帯利用者の利用料が原資になっているわけですから、例えばMNP利用者という今までキャリアに何の利益ももたらしていない人に、何年も貢献してきた人たちの果実を分け与えてしまうのですから、これもまた不平等・理不尽と言えるのでしょう。もっとも、街の携帯屋さんにばらまいている販売奨励金が無くなると、これからは二次代理店の経営が厳しくなるんじゃないかという懸念はあります。購入補助が無くなればスマホの価格も当然上がるでしょう。

もうひとつは、中古というよりも新古スマホ(未使用品)の流通が減るでしょうから、キャリアとの契約以外で端末を入手しようとすると、余程人気のない在庫過多スマホ以外は、本来の意味での中古スマホしか手に入らなくなるかもしれません。

それを見越してか3番目の格安スマホの利用や中古スマホ市場の規模拡大ですが、今のスマホは初期の頃に比べて性能も上がっていますから、多少型落ち品でも十分使用に耐えると思います。もっとも、最低限LTE対応は必要ですが、それほど機能面にこだわらなければ2~3年前のものでも十分でしょう。問題は、ゼロ円やキャッシュバックを廃止してしまうと端末の購入代金が当然上がるでしょうから、それを軽減するためにキャリアが中古品の下取りをするようになるんじゃないかということですね。それと、シムロック解除が義務化されたのが半年ほど前ですから、それ以前のスマホでは解除もしないでしょう。そうすると中古品もあまり市場に出なくなる可能性がありますし、下取りとの競争で中古スマホの価格も上がってしまうかもしれません。

もう一つの懸念は、ゼロ円やキャッシュバックという訴求効果の高い仕組みを制限されると、ポイント制などの複雑なサービスに転換されるのではないかということですね。今でさえ十分わかりづらいのに、これを家族割やら固定電話やネットとの複合技で攻めてこられると、もう何がなんだかわからなくなりそうです。

この先、料金や販売方法の見直しが実施されると、今まで通りの商売が出来なくなる街の携帯屋さんは、今のうちに利益をあげようと必死になるかもしれません。そうなると、これから暫くの間は携帯市場も混乱するかもしれません。

一方、これらの提言を受けて、携帯各社はそれぞれ対応を発表していますが、正式な発表は来月以降になる見通しです。

前にも書きましたが、本来料金設定は自由競争に任せるべきところ、政府が企業のサービス内容にまで口を挟むのは、資本主義経済の原則に反するのではないかとも思います。ただ、寡占状態で競争というよりは協定に近いような高止まりの料金体系で、長期利用者をないがしろにするようなサービス状況では、横槍が入っても致し方ないのでしょう。

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