たかがキャリアメール、されどキャリアメール

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キャリアメールは必要なのか?

スマートフォンにおけるキャリアのキャリアたる所以は、今はもう、スマホにプリインストールされている使えない謹製邪魔アプリと、このキャリアメールぐらいにしか見いだせません。格安sim利用者は、キャリア独自のアプリはsimフリースマホで回避することが出来ますが、逆にキャリアメールを手に入れることは出来ません。

Gメールなどはプッシュ通知がありますから、実用面から見れば、特にキャリアメールが無いと困るということはありません。学生や現役をリタイアされた方たちは特にそうでしょう。メッセージがすぐに届くことよりも、確実に届くということが求められるなら、どうしてもキャリアメールである必要はないはずです。特に、短い要件ならSMSでどこのキャリアにも送れますから尚更です。

今や遊びだけではなく、仕事や大事な連絡にもLINEのようなSNSが活躍している時代です。特にLINEの既読マークは、仕事の時や大勢での待ち合わせ、急な連絡などに威力を発揮します。返信があれば、自分の送ったメッセージと同じ画面で確認出来るので、仮に自分が要件を忘れていたとしても、いちいち画面を切り替える必要もありません。

キャリアメールの真価は

一方、キャリアメールは、早く正確に要件を伝えるという電報のような以前の任務から、今や、そのメールの内容のみならず、自分の信用や保証を相手に与える、あるいは相手の情報の信ぴょう性を推し量るものさしのような役目に変わってきているのではないかと思います。だから、キャリアメールのメール機能そのものの不要論を唱える人は多くても、ネット上の個人の証明においては、それに替わるものを提言出来る人は、なかなかいないでしょう。

もちろん、本人確認や住所証明などは、自宅に電話をかけて確かめる事もできるでしょう。しかし、今は固定電話を持っていない人も多いですし、電話をかけられる時間帯に在宅しているとも限りません。思えば、核家族化が叫ばれてから久しいですが、今やそれも崩壊して、世帯の構成比率は、「単独世帯」と呼ばれる一人暮らしが一番多い時代です。携帯電話が固定電話に替わる身元保証ともなるのでしょう。

MVNO一本にすることに対する足枷

今、私はガラケーとスマホの2台持ちで、月々かかる携帯代は3千円未満です。電話機能を殆ど使わないからというのもありますし、データ通信も殆どWi-Fiで済んでしまいますので、現状では必要十分になっています。そうすると、ますます「みおふぉん」のような格安プランで十分だと思うわけですが、結局、このキャリアメールを捨て切れません。

先ほど書いたように、メール機能としてのキャリアメールは、本当は既に役目を終えているだろうと思います。一時期、スパムメールの恰好のターゲットになったことから、今では迷惑メールフィルターによって、PCからのメールは届かないようになっている人も多いでしょう。docomoはパソコンからもdocomoメールを送れるようになりましたが、それはそれで、この前記事にしたような、迷惑メールや詐欺メールが届いたりするわけです。

相手が親しい人なら、「自分のGメールアドレスは迷惑メールフィルターから除外しておいて」と頼むことも可能ですが、上司やお客さまだったり、そういう操作が出来ないような年輩の人だったりしたら、お願いすら出来ないでしょう。仮に親しい間柄だったとしても、格安simを知らない人だったら、MVNOを最初から説明しないといけないかも知れません。それを怠ると、自分はフリーメールしか教えてもらえない、本当はその程度にしか思われていないんだなと、思わぬ誤解を与えてしまうかもしれません。付き合う相手が、話せば分かる人ばかりなら良いですが、そうではないからこそ、これは非常に大きな問題です。

また、会員登録などでメール登録する際に、セキュリティ上の問題で、キャリアメール以外認めていないサイトというのが結構あります。銀行などの金融機関でも、登録メールアドレスは殆どがキャリアメール推奨ですね。確かに、誰でもいくつでも取れるフリーメールのアドレスよりも、携帯一台につき原則一つしか取得できないキャリアメールのほうが、間違いが少ないという理屈はわかります。特にMVNOは、データ通信専用の場合には本人確認の必要もありませんから、犯罪の温床にもなりやすいという性質はあるかと思います。

貧乏おじさんの要望

昨日付の日本経済新聞 電子版で、「携帯のSIMロック解除、15年5月から義務化 総務省」という記事が載っていましたが、具体的な内容はこれから詰めていくのでしょう。個人的に思うのは、単にsimロック解除を義務付けるだけではなく、その際に、キャリアのプリインストールアプリもアンインストール出来るようにすることと、今日のタイトルにしたキャリアメールに替わるものを考えていただきたい。

simロック解除の義務化が、高止まりを続ける携帯電話の料金システムに楔を打ち込む目的であるならば、より多くの人がMVNOを利用するようになることが一番であり、そのためには、キャリアメール必須の現状を打破する必要もあるだろうということです。

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