格安スマホ vs 格安sim+自前白ロム1

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自前白ロムと言っても、既に所持しているものではなくて、自分で調達する白ロムということです。格安スマホは、いわば格安simと廉価スマホのセットですから、自分でMVNOを選んで価格の安いsimフリー端末を選べば、それほど違いはないだろうと思います。

これが旅行であれば、旅行会社が決めたパックツアーと自分で飛行機からホテルまで手配する個人旅行とでは、料金も行程もまるで違ったものになるでしょう。通常はツアーの方が価格が安く、ホテルでも良い部屋を確保しやすいと思います。その代わりにどうでも良いというか、ある意味迷惑なおみやげ屋にも、漏れなく連れ回されたりします。そういうのも合わせてパック料金になっているわけです。ホテルの部屋も最初から眺望の良い部屋が確保されていたり、個人で取ろうとすると満室なのに、旅行会社を通すと予約できたりします。見方を変えれば、旅行業界では、そういう仕組みが出来上がっているとも言えます。

格安スマホの場合は、今はまだ特にそういうシガラミが無い代わりに、個人で端末を調達しても、それほど値段が変わりません。逆にそういうシガラミと言うか、スキームがあるのは、キャリアの方ですね。特に端末の値段は、街の携帯屋で買うといろんなオプションを付けられる代わりに、端末代金が安くなる仕組みがあります。最近、タイでの代理出産が問題になっていますが、父親は光通信の御曹司と言われています。その光通信は、昔携帯端末を0円で販売し、キャリアからの報奨金で利益をあげていました。その後架空売上が発覚し、一時は倒産の噂も流れましたが、事業転換などで持ち直して現在は5000億円もの経常利益があるそうです。

街の携帯屋が一括0円やキャッシュバックが出来るのも、いまだに販売奨励金があるからでしょう。ゲームや着メロなどのオプション契約を付ければ、その分のインセンティブも入ってくるでしょう。ただ、キャリアが販売奨励金を支給するには、当然原資が必要です。それがどこから来ているかと言えば、キャリア契約者が月々支払っているバカ高い使用料に他なりません。使用料と言いましたが、契約者が本来使用できるギリギリまで使い切っていたら、それほどの余剰金は出ないでしょう。殆どの契約者が、月々の利用に見合った支払いではなくて、それ以上の金額を支払っているということです。それを称して『キャリアの養分』と言ったりします。

以前も書きましたが、そうした一括0円端末を、キャリアが提供するキャンペーン値引きとうまく組み合わせて、白ロム屋に転売して儲けるのが、『携帯乞食』とも揶揄される転売ヤーです。月々の支払いを『MNP』と『なんとか割』で相殺して、2年間の契約期間寝かせておく。端末は必要ないので、転売して現金に替えるわけです。もっとも、オプション契約は最初の2,3ヶ月は無料でも、その後は月々の契約料が発生するのできっちり解約しなければなりません。また、キャリアの2年ごとの契約期間は自動更新の上に、それ以外の月では解約するのに違約金が発生するので、これもきっちり守らないといけません。純粋に儲けようとしたら結構面倒な作業でしょう。

ただ、これを読んだ人の中には、別に儲けなくても自分一人が使う分なら、キャリアスマホをただとは言わないまでもだいぶ安く使えるようになるんじゃないの?という疑問を持った人もいると思います。仮にキャッシュバックが1万円あったとしても、それだけで儲けるには携帯屋までと転売先の白ロム屋までの往復の交通費もかかりますし、それにかかる時間を考えると、手間の方が大きかったりしますしね。ですから、実際に自分のためにそうしたスマホを探す人もいますし、そうした方法で、月々0円で運用してきた人も少なくないでしょう。自分で使うスマホなら寝かせておく理由がありません。儲けようとする人は、ひとつのキャリアで5契約くらい出来ますから、それに家族の人数を合わせて、あとはキャリアごとに契約をしてと、かなりの数の契約をするわけです。

その事自体は法律違反でも何でもないし、キャリアの販売方法を逆手に取った頭脳プレイでもあるわけです。ただ、スマホの単なる横流しで利益を得ているというのは、傍から見ていて面白く思わない人も多いのでしょう。ただ、そんな転売ヤーが多いほど、白ロム屋(古物商)にほぼ新品のキャリアスマホが続々と入荷するわけです。そして、白ロム屋がそのスマホに2~3割の利益を乗せて販売するわけですね。その販売ルートは、実店舗以外では、ほぼ通販です。ヤフオク、Amazon、楽天、ムスビーなど、同じ店が出していても値段が違っていたりしますから、そういう店からスマホを買おうと思った人は、色々と見ることをお勧めします。

さて、転売ヤーが売った白ロムは、原価がほぼタダですから、それを数万円出して買うのは、納得いかないと思う人もいるかもしれません。ただ、キャリアが販売している金額よりも大抵安いんですよね。それは未使用品でも中古(新古)品だからとも言えますが、キャリアのショップで買っても、開封した途端に中古になるわけです。他人の手垢が付いたものは絶対にイヤという神経質な人でなければ、開通試験が済んでいる方がむしろ安心とも言えます。そういうのを買うのが嫌だという人は、自分が転売する方になれば良いわけです(笑)

さて、理屈っぽい話が長くなってしまいました。続きはまた次回に。

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