今度は携帯電話を売るとスマホがタダになるですと?

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本を売るならブックオフというキャッチコピーが有名な中古本販売チェーンのBOOKOFFですが、今度は「スマOFF」という新しいサービスを始めました。これが色々と面白そうなので、少し見てみたいと思います。

最近は本だけではなく、携帯の買い取りにも力を入れているブックオフですが、今回、携帯電話のリユースがもっと当たり前になることを目指し、モバイルサービスの新ブランド「スマOFF」の展開を開始するということです。

その第一弾として、ACER製の端末「Liquid Z200」(SIM フリー、販売価格:10,000 円/税別)、丸紅グループの格安SIM カードが月額980 円(税別)で利用できるブックオフオリジナルプランを2015 年1 月28 日(水)より全国の一部ブックオフチェーン店舗で提供開始。さらに、携帯電話を売った人には、そのACER「Liquid Z200」を無料で提供するということです。

今回興味を引いたのは、スマホが今まで日本で発売の無かったACER製ということと、MVNOがこれもあまり馴染みのない「ANDmarket mobile」ということです。ACERはASUSと同じ台湾のメーカーです。ASUSは最近スマホやタブレットで名前が売れてきていますが、パソコンメーカーとしては、むしろACERの方が有名ではないでしょうか。「ANDmarket mobile」に関しては、先ほどあった丸紅グループのMVNOということになるんでしょうが、元々はドコモショップを運営していたり、法人向けにサービスを展開していたようですね。

ご存知ない方がいるかもしれないので一応言っておきますと、ドコモショップというのは、その名前からdocomoが直接運営しているサービスショップと思いこんでいる人がたまにいます。ただ、docomoは今は直営店を持っていませんので、ドコモショップというのは全部フランチャイズの代理店です。代理店という視点で捉えると、携帯の販売だけでなく、契約変更や修理、アフターなどの面倒を見られる一次代理店ですね。だから街の有力企業がドコモショップを経営していたり、ショップによってサービスが違ったりします。

さて、今回のブックオフのプランは、格安スマホとして特に販売に力を入れているのではなくて、あくまでもスマホや携帯の買い取りに主眼を置いたものだろうと思います。そういう意味では、たしかに新しい発想のモバイルサービスなのだろうと思いますが、格安スマホプランとして実用的かどうかは難しいところだろうと思います。

まず、どうしても無料とかタダとか0円というのはインパクトがあるので、そちらの方に目が奪われがちです。一瞬、手持ちの古い携帯電話を持って行くと新しいスマホがただで貰えると錯覚してしまいそうですが、古い携帯電話と新しいスマホの交換ではなくて、あくまで自分の携帯電話は売るということです。その査定額に納得できなければ交渉決裂ですから、スマホの無料引換は出来ません。もっとも、交換のつもりで持って行ったら査定額が低かったのでやめるという人はいないでしょうが、むしろ、もっと高い査定額を望んでいたのに思いのほか安かったという人にとっては、その査定額に新しいスマホの交換代が含まれているのではないかと訝しむこともあるのではないでしょうか。

この際に売れる携帯電話は、2007年以降に製造されたdocomo/au/Softbankの携帯電話・スマートフォンが対象(一部対象外機種あり)ですから、持っているのがウィルコムの携帯とかではダメなんでしょう。dokomo携帯だったら、FOMA 904i シリーズくらいからということでしょうか。随分古い携帯も買い取るんだなとも思いますが、なぜ2007年以降なんでしょうね。ブックオフの携帯買取は全て2007年以降になっているようですが、何か決定的な理由があるのかちょっとわかりません。知ってる方がいたらどうか教えてください。

ところで、このプランに関して大事な点ですが、パッと見た時に70M/日のプランなので、OCNかな?と思ったんですが、先ほど言ったように丸紅グループのサービスですから、内容がだいぶ違います。初月無料というのはOCNと同じですが、この契約は2年縛りがあるんですね。料金的には、SMS付きで月額980円(税別)と安いので、それほどの負担にはならないでしょうが、2年以内の解約は違約金として10,000円が必要となります。これはデータプランとしては期間も長いですし、料金も少々高いですね。今縛り期間のあるのは殆どが通話機能付きのsimですから、雨後の筍のようにあらゆる企業が次々にMVNO市場に参入してきているこの状況で、わざわざ2年もの長い縛り期間のあるデータプランを契約するのは正直どうだろうと思います。ただ、その縛りも端末無料引換券を利用しない場合(ということは端末を購入した場合ということでしょうが)には無いということなので、まあ、なんらかのインセンティブがあるのでしょう。

他に気をつけるべき注意点及び特徴としては、申し込みの際に公的書類と本人名義のクレジットカードが必要であること、初期費用や月額料金等の支払いはクレジットカード決済のみとなっていること、未成年者や法人は契約出来ないこと、申し込みは一人3回線までということ、申し込みはブックオフオリジナルプラン取扱店舗とオンラインで出来ることなどが上げられます。データプランで本人確認が必要というのは珍しいですね。また、ブックオフでは通常の携帯の買い取りは18歳未満の場合には保護者の同伴および本人確認書類が必要となっているので、違いに注意が必要です。

また、通信に関しては、1日あたりの通信量が70MBまでは最大下り150Mbps/上り50Mbpsの高速通信で、それを超えると通信速度が200kbpsに制限されます。この辺はMVNOではいたって普通ですね。ただ、70MB/日のプラン以外には特に他のプランも無いようなので変更も出来ないですし、70MBを超過した時のための追加クーポンなども無いようですから、やはり先程の2年縛りの件は、よくよく考える必要はあるだろうと思います。

さて、プラン内容とスマホ端末の両方を見ていこうと思っていたら、随分と長くなってしまいました。端末については次回見て行きたいと思います。

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