キャリアで買った場合と、白ロムで買った場合の値段を比較してみましょう。
一般的に白ロムの価格は、ヤフオクなどのオークションサイトが一番安いと思います。前回の説明で白ロム屋から買った場合には、転売ヤーの卸価格に2~3割乗せた値段が売価になると書きました。白ロム屋を通さなければ、転売ヤーは1~2割高く売れるでしょうし、逆に買う方もその分安くなるので、互いの利益には合致します。しかし、オークションの場合には個人間取引になる分のリスクもありますし、自分で梱包発送するという手間もありますから、個人が出品する場合は、新品よりもむしろ自分が使った中古品の方が多いように思います。
そんな理由からか、新品(未使用品)の出品者の主体の多くも、やはり白ロム屋になっているんだと思いますが、それでも価格が若干安いのは、おそらく手数料の違いからなのでしょう。それはともかく、オークションの場合は相場的な金額を決めづらいので、今回はムスビーの最低価格を基準に考えてみます。
それではキャリアと未使用白ロムの価格を確認してみましょう。
今docomoで一番人気なのは、sonyのXperiaTM Z2 SO-03Fです。機能的にもSONYのフラッグシップ機だし、それなりに定評もありますが、一部ではすでに不具合から製造が中止になっているという噂もあります。最新機種の場合は、値段も割引もシビアなためか、白ロムもあまり弾が無いので、その旧モデルにあたるXperiaTM Z1 f SO-02Fを題材に見て行きましょう。これもなかなか魅力的なスマホですね。
これをdocomoで買うと、82,080円(税込)になります。ただ、そこから各種の割引が入ります。
この時、新規契約なのか機種変なのか、あるいはMNPなのかで値段が変わってきます。さらに割引も家族割に出来る人は大幅に割引があるけれども、個人だとあまり恩恵がないなどというのもあります。docomoの新料金プランのカケホーダイというのも、家族がいてこそのサービスみたいなものですから、独り身の人にとっては寂しいことだと思います。
さて、それぞれを比較するのは面倒なので、単純に新規の場合を考えます。
これが機種代金ですが、月々割というのが大きいですね。これだけ割り引いてくれるなら、いっそのこと無料にしちゃえば良いのにと思いますが、それはMNPの人にとっておかないとならないわけですね。それでもこれだけ値引いてくれるなら、月々の支払いもさぞ安くなるだろうと思いきや、そうは問屋が卸さないわけですね。もっとも、携帯代に毎月1万円くらい使ってきた人にとっては、特に高いとは感じないのかも知れません。あくまで貧乏おじさん基準です。
一方ムスビーの新品未使用品の最低価格が、今日(8月26日現在)36,000円 (送料・税込)になってます。これに関しては割引はありません。当然ですね。昨日見た時には、もう少し安いのもあったんですが、やはりタイミングですね。
あとは、これに格安simを合わせるわけですが、今回はBICsimの音声通話付きで、バンドルクーポンが2GBのものにしてみましょう。
税抜価格が2,200円になってますが、消費税込みだと2,398円になるかと思います。四捨五入か切り捨てなのかわからないので、一応四捨五入で計算してみました。これを上のdocomoプラント比較すると、1ヶ月5,000円くらいの差にはなりますね。2年だとどうでしょう。
docomoのプランだと
7,632(円) × 24(ヶ月) = 183,168円 これは端末込みの値段です。
一方、格安sim + 自前スマホだと
2,398(円) × 24(ヶ月) = 57,552円 これに白ロム代 36,000を足します。
57,552 + 36,000 = 93,552円 約半額ですね。
先程も書きましたが、docomoのプランは家族で契約するともっと安くなりますし、そのタイミングで端末がグッと安くなる時もあり、あるいは『なんとか割』キャンペーンで契約料が安くなる場合があるので、上の計算はあくまで参考価格です。
そして、格安simがキャリアsimの代わりになるかというと、必ずしもそうとは言い切れません。通話に関しては、格安simは割引が一切ありません。一方、docomoのカケホーダイに関しては、国内通話まさにかけ放題ですから、電話をたくさんする人は、むしろdocomo契約の方がトータルで安いということもあるでしょう。
あるいは前にも書きましたが、キャリアメールが使えないので、ビジネス上や何かの登録上で不便を感じることもあるでしょうし、高速データ通信に関しても、あくまでベストエフォートで、docomo回線だから同じスピードが出るだろうと思ったら大間違いです。限られた帯域を大勢で分けあっている分だけ遅くなりますから、docomoよりも確実に遅いはずです。保証に関してもdocomoの方が何かと融通が効くでしょうし、何よりdocomoの端末を使う上で、格安simのスマホでは、docomo謹製アプリが粗大ゴミ並みにメモリを使用しているので、そのまま使うには非常に邪魔になります。
おそらくは単純に値段だけを見て、やっぱり自分で白ロム調達して格安simで運用したほうがいいんだとはならないと思います。ですから、あくまでも参考という形で見てもらえたらと思います。
さて、タイトルで「格安スマホ vs 格安sim+自前白ロム」と書いておきながら、キャリアスマホと比較してますが、いわば前振りですのでご容赦願いたいと思います。続きはまた次回。
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