何度も書いてますが、MVNOの一番の難所は、そのsimを使うための端末の入手方法です。今や格安simは、OCNを筆頭に過当競争時代。どのプランを見ても、お得感が満載ですが、じゃあそのsimをどうやって使うの?と言ったら、今までキャリアとしか契約してこなかった人にとっては相変わらず???がいくつも付いてしまうでしょう。
街に携帯屋さんはいくつもありますが、通常の携帯屋さんはキャリア契約とのセットプランで、端末を単体では売ってくれません。ノジマ電気などは中古携帯を扱っていたりしますが、ヤマダ電機はあまりなかったように思います。スマホに限らず、中古製品には抵抗のある人も多いかもしれません。その辺りが、MVNOにためらいがちな保守派の人たちに二の足を踏ませる一因でもありましょう。もちろん、最初の2年契約が終わって買い替えた人も多いと思います。そうすると手元に1台残っていると思いますが、でもどうですか、2年前のスマホを今快適に使えるかどうか。バッテリー消費は激しいし、CPUは遅いし、Androidのバージョンもアップできているのかどうか。
最近simフリー機というのもだいぶ聞くようになりましたが、使っている人もそれほど多くないから、あまり口コミでも評判になりませんね。
前回の記事でも少し触れましたが、総務省の指針で、いよいよsimロック解除が義務付けられるようです。
SIMロック解除 格安業者に追い風 携帯料金の引き下げ期待
ソフトバンクの孫正義社長は「実際には(解除の)需要はほとんどない」と言っているようですが、確かに以前はそうだったと思います。仮にどこか一社がsimを解除したところで、その端末を利用できる受け皿が殆ど無かった、あるいはあってもショボかったのですから当然です。MVNOは低速回線、他のキャリアは独自仕様という環境下で、それぞれの携帯会社各自のサービスがプリインストールされてる使いづらくて古いスマホをわざわざ他社のsimで使うなら、誰しも新しくて性能も良く、使い勝手の良い物を選ぶでしょう。そもそも解除料3,000円というのが高すぎます。こう言ってはなんですが、もしも一番需要があると思われるiPhoneがその対象であったなら、上記の言葉は出なかっただろうと思います。
ですが、今は先程も言ったように格安simの業者が以前とは比べ物にならないほど充実しています。そして、そのsimをどこで使ったらいいの?という人も、まだ大勢いることでしょう。
問題は、格安simでキャリア携帯、キャリアスマホの代替になるかという点です。結論としては、スマホ利用が、電話とネットが主体で、メールはGメールなどのフリーメールで十分という人。もうひとつは、メール(それもSMS)とネットが主体で、電話は050ナンバーやスカイプなどのIP電話で十分という人。こういう人たちは、現状の格安simとなんらかの方法で手にいれたスマホで十分でしょう。さらにガラケーと2台持ちにする場合なら言及の必要もありませんね。
先ほどなんらかと書きましたが、これが今後は現在キャリアと契約して使っているスマートフォンでも良くなるわけです。スマホを1台だけにする場合には、MNPも使えたりするわけですね。キャリアでスマホとのセットプランを契約して、その後解約したときに手元に残ったスマホにsimを入れ替えて使う。海外では、ある意味当たり前に行われていたことが、ようやく日本でも出来るようになるということでしょうか。そうなると、海外旅行に行くときも、自分の携帯一つを持って行って、現地に着いたらその国のsimを入れ替えて使うなんてことも出来るようになるわけですね。大事なスマホが、飛行機に乗った途端にただのお荷物にならずに済むわけです。
ただ、simロックが解除されたら、本当にいいことばかりなのでしょうか。次回は、そんなところも絡めて考えていけたらと思います。
コメント