ところで、つい最近、らくらくスマホを手に取る機会がありました。これはAndroid端末でありながら機能はだいぶ制限されていて、その分月々の定額料が低めに設定されています。その操作方法はらくらくフォンを継承していると思われますが、操作性はらくらくフォンの方が数倍も良いだろうと思うのです。正直、なんのためにスマホにしたのか、まったく意味不明です。理由はいくつかありますが、その最たるものは、
反応の鈍さと操作の煩わしさ
です。
お年寄りはどうしても反射神経が衰えてくるので、スマホのように反応の良い端末だと、意図しない操作を誤って行なってしまうことが多々あるのだと思います。例えば、通話の発信。簡単にかけることが出来るのは良いのですが、本当は違う人にかけようと思っていたのに、電話帳をスクロールすることが出来ずに別の人に発信してしまうとか、同様に、たんに編集画面を確認しようとしたら発信してしまったとか、そういう失敗がかなり報告されたのではないかと思います。そして、お年寄り向けに反応を遅くする設定にソフトを書き変えたのでしょう。
そもそも、タッチパネルがお年寄りには向かないのです。指は乾燥して反応が悪くなっているし、自分が思っている方へ指を動かす事すら難しい。ですから、誤操作を防ぐためにいくつかの関門を用意しているわけですが、それがいちいち煩わしいわけです。そして、それが反応の鈍さと相まって、余計にストレスを感じさせるものになっています。
その例のひとつがフリック入力が無いということ。今までのガラケーと同じように、いちいちボタンを押さないとなりません。液晶画面だから押すという表現は間違っているだろうと思われるかもしれませんが、実際の入力はまさに『押す』感覚です。
押す必要があるなら、タッチパネルにする必要は全くないわけで、要は老人にスマートフォンに慣れさせて、少しでも高額なパケット料を徴収しようという意図が見え隠れします。こんなもの、はっきり言って親切でもなんでもないと思うのです。
唯一マシなのは、液晶の文字が大きくて見やすいこと。あとはスマホを持っているという貧乏おじさんと同じような満足感でしょうか。
でも、やっぱり思うのは、
お年寄りには
らくらくスマホよりも、らくらくフォンの方が
断然いい!
ということです。
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